観に行きたい舞台があるけど、席の種類が色々あって、何を選べばよいか分からないよ。
SS席、S席、A席、B席など、座席種類が複数ある舞台は多いですよね。
席の種類と価格の違いだけ並べられても、何を選べばよいか分からなくて困る、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、観劇趣味10年以上の筆者が、おすすめの座席(席種・エリア)を紹介していきます。
この記事はこんな方におすすめ
- どの座席種類を選べばよいか迷っている方
- 自分に合った座席種類を知りたい方
- 抽選に申し込むときに座席種類を選択する参考情報が欲しい方
- 同じ席種類の中でも、どこを選べば良いか迷っている方
座席の種類
舞台では座席の種類として、ステージに近い(または観やすい)方から順番に、S席、A席、B席、C席という席種が用意されていることが多いです。
S席より上のSS席やスペシャルシートがあったり、S席の中でも1階、2階で区別されていたり、サイドS席、見切れS席など様々な名称の席種が存在することもあります。
具体的な例をいくつか見ていきたいと思います。
例1:帝国劇場
2023年11月上演ミュージカル・ピカレスク「LUPIN カリオストロ伯爵夫人の秘密」では、以下のような座席設定がされています。
平日 | 土日祝日・千秋楽(11/28昼夜) | |
S席 | 16,000円 | 17,000円 |
A席 | 10,000円 | 11,000円 |
B席 | 5,000円 | 6,000円 |
席の種類が記載された座席表はこちらです。
見て頂くと分かるように、ステージから近い順にS,A,B席となっています。
席の割合はS席が一番多く、続いてA席、最も少ないのがB席です。
例2:東京宝塚大劇場
2023年11月上演のミュージカル・ノワール『PAGAD(パガド)』~世紀の奇術師カリオストロ~では、以下のような座席設定がされています。
SS席 | 12,500円 |
S席 | 9,500円 |
A席 | 5,500円 |
B席 | 3,500円 |
席の種類が記載された座席表はこちらです。
こちらはステージに近い中央ブロックにSS席が用意されています。
帝国劇場と同じく、最も座席数が多いのはS席です。
例3:劇団四季 四季劇場「春」
ロングラン上演中のアナと雪の女王では、以下のような座席設定がされています。
会員種類別、子ども料金など、非常に細かい設定がされています。
席の種類が記載された座席表はこちらです。
S1,S2など数字は座席のある階を表しています。
C席まであります。やはりこちらもS席が最も座席数が多くなっています。
特徴的なのはステージに近い前方にA1席があることです。
劇場前方の端に近い座席は、舞台に対する角度が急になるため、ステージが見えづらい(場合によっては見切れて見えない場所が生じる)ことがあります。 その点に配慮されているのではないかと思います。
例4:ハリー・ポッターシアター(旧:TBS赤坂ACTシアター)
ハリー・ポッターと呪いの子専用劇場では、以下のような座席設定がされています。
席の種類が記載された座席表がこちら。
ハリーポッターも以前はS席が一番多かったのですが、現在は元々のS席の一部が「SS席(J~N列)」、「Sプラス席(新設)」となり、Sプラス席が最も多い状態となっています。
おすすめの席種
ステージとの距離感や見やすさの観点から、初心者の方にはS席をおすすめします。
ただし、強いて選ぶならS席かな、というくらいで、それぞれの席種に良さがあります。
席種類は公演・劇場毎に異なるので、以下はあくまで一般的にというところですが、席種別おすすめの方を挙げてみました。
S席(もしくはさらに高価格帯の座席)はこんな方におすすめ!
- せっかくなら近くで観劇したい
- 迫力、臨場感を存分に味わいたい
- どの席が良いか決めきれない
- (高価格帯座席で特典が付く場合)特典が欲しい
S席は舞台の生ならではの迫力、臨場感を感じられ、観劇を楽しめる座席の割合が最も高いと感じます。
筆者も最も選ぶのがS席です。
(観やすさが1番ですが、その他チケット先行でS席しか取扱いがない場合があること、席数が多いので公演によってはS席が最もチケットが取りやすいことも影響しています。)
何度もあることではないし、せっかく観劇するならよりよい席で!と思われるのであれば、S席をおすすめします。
また、どうしても決めきれないという方にも思い切ってS席で観劇されることをおすすめします。
S席より上の席を選ぶべきかどうかは、公演次第かと思います。
例でもわかるように、公演によって設定範囲がかなり異なるので一概には言い難いです。
本記事の下部で劇場内でのおすすめエリアを紹介しますので、そちらもご参考にしてみてください。
A席はこんな方におすすめ!
- 価格と観やすさのバランスをとって観劇したい
- 少し舞台と距離があっても構わないので、全体をじっくり鑑賞したい
- 舞台照明を堪能したい
A席はS席より若干価格を抑えられつつ、B席よりも近くで観られるまさにバランスの席種です。
実際にはS席比率が圧倒的に高い公演が多いので、中間という訳でもないのですが…。
A席はステージから離れる分、舞台全体が良く観える席であることが多いです。
1階席後方や2階席は、S席が多い1階席前方と比べると前の席との段差が大きくついていることが多いので、前の人が視界の妨げになりにくいです。 また、特に2階席からは舞台照明が良く観えるので、照明を堪能したい方におすすめです。
B席、C席はこんな方におすすめ!
- いきなりS席、A席の価格帯は抵抗がある
- お試しで雰囲気をまず味わってみたい
- 1回ではなく複数回観たい
特にここ数年の値上げラッシュにより、元々決して安くはなかったチケット代が更に高騰しています。
S席、A席の価格帯には抵抗がある、という方もいらっしゃるかと思います。
また、お試しで雰囲気を味わいたいという方にも、B席、C席はおすすめです。
確かにステージは遠くなり、肉眼で役者さんの表情を観るのは難しい(視力が良い方はもしかしたら観られるのかも?)ですが、全身で表現されるお芝居、照明、舞台美術、音響、劇場の雰囲気等を楽しむことができます。
ちなみに、B席やC席は価格帯もさることながら、リピーターの方からの人気や、少ない席数により、入手が難しい場合もあります。
ここまで席の種類について見てきましたが、席の種類だけでなく、具体的な座席まで選択できる公演もあります。
また、公演によって席の種類が異なるので、劇場の中で観やすいエリアが分かっていると、席の種類も選びやすくなると思います。 そこで、次はおすすめの座席エリアについてご紹介します。
おすすめの座席エリア
おすすめのエリアを3エリアご紹介します。
劇場中央やや前のセンターブロック
劇場1階、中央よりやや前のセンターブロックは、舞台への近さがあって臨場感があり、舞台全体を観ることができる非常に観やすいエリアです。
更に、通路があればその真後ろが非常に観やすいです。
上記例で上げた4か所だと図の赤丸エリアです。
サブセンターブロックの通路横
舞台中心をやや斜めに観ることになりますが、通路があることで視界が開けるため、非常に観やすいです。
個人的にはセンターブロックの通路横よりも、その隣のブロックの通路横の方が観やすくて好きです。
また、通路横は出入りがしやすいのも良いところです。
劇場の座席は前後の感覚が狭めなので、通路から奥に入れば入るほど出入りしづらくなります。
通路横はその点ストレスなく出入りでき、混雑しがちな幕間の時間も、一足早く出られるのが良いところです。
上記例で上げた帝国劇場、ハリー・ポッター専用劇場だと図の赤丸・青丸エリアです。
ハリーポッターのように細かく座席が分かれている場合、通路を挟んで隣のセンターブロックよりも席価格が安くなる場合もあります。
2階前方列中央
2階席は、舞台全体を観るのと、舞台照明を堪能するのにおすすめです。
特に2階前方列の中央は最も全体が観やすいエリアだと思います。
舞台上だけでなく、客席も含めた照明の演出がある舞台では特に、1階にいたらわからなかった全体の演出を楽しむことができます。(1階は1階でその演出の中にいる臨場感があってそちらも良いのですが…)
また、1階よりも1列1列に段差が大きくついている劇場が多いため、前の人の頭で視界が遮られることが少なくなります。
まとめ
この記事では、座席の種類、おすすめ席種、おすすめ座席エリアを紹介しました。
座席の種類
S席、A席、B席、C席など、さまざまな席種が存在し、それぞれに特徴があります。
公演や劇場によって異なるため、公式HPなどで具体的にどのような種類があるか確認しましょう。
おすすめ席種
- S席は迫力と臨場感を楽しむのに最適で、初心者にもおすすめです。
- A席は価格と観やすさのバランスが良く、舞台全体をじっくり楽しむことができます。
- B席やC席は価格が抑えられ、舞台全体の雰囲気を楽しむことができるお試し席としてもおすすめです。
おすすめ座席エリア
- 劇場中央やや前のセンターブロック
- サブセンターブロックの通路横
- 2階前方列中央
がおすすめです。これらのエリアを選ぶことで、舞台をより楽しむことができるのではないかと思います。
最終的に、自分の予算や好みに合わせて席を選ぶことが重要です。
全体を観たい人もいれば、特定の役者さんをいかに近くで観られるかを重視する方もいる、楽しみ方は十人十色です。
座席選択の参考にこの記事が何かお役に立てば幸いです。
素敵な座席で、観劇を楽しんでください!